私たちは普段、「歯を磨くのは虫歯を防ぐため」と思いがちです。
けれど実は、口の中のケアは“命を守る”ことにつながるという話、知っていましたか?
とくに高齢者に多い「誤嚥性肺炎」は、口腔内の細菌が肺に入り込むことで起きる肺炎です。
つまり、口の中を清潔に保つことで、防げる可能性があるんです。
私は看護師として、また介護に関わる家族としても、この「口腔ケアの重要性」をとても強く感じています。
今回は、自宅で無理なくできる口腔ケアと、その先にある未来への備えについてまとめました。
誤嚥性肺炎とは?~誰にでも起こりうるリスク~
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は、飲食物や唾液、胃の逆流物などが気管に入り込み、そこに含まれる細菌が肺に感染することで起こる肺炎です。
加齢により次のような変化が起こります:
- 嚥下(飲み込む)力が弱くなる
- 反射が鈍くなる
- 唾液の分泌が減る
- 口の中が乾燥しやすくなる
そこに「口の中の汚れ」が重なると、肺炎のリスクが一気に高まってしまいます。
なぜ口腔ケアが大切なの?
口の中は細菌の温床になりやすい場所です。
とくに夜間は唾液の分泌が減るため、寝る前のケアが重要。
また、口周りの筋力や飲み込む力も、日々の習慣で鍛えられます。
自宅でできる5つの口腔ケア習慣
1.丁寧な歯みがき(朝と寝る前)
- 特に「夜の歯みがき」は、細菌の繁殖を防ぐためにも必須
- 毎回完璧でなくても「寝る前だけは必ず」をルールに
私は電動歯ブラシ(パナソニックのドルツ)を使っています。
当てるだけで磨けるので、力の入れすぎもなく、継続しやすいです。
2.うがいを味方にする
- 歯みがきが難しい場面ではうがいだけでも効果あり
- 水うがいでも菌の数を減らせる
- 「食後」「外出後」「寝る前」の習慣化がおすすめ
3.舌みがき(週に数回でもOK)
舌の表面につく「舌苔」は、口臭や菌の温床になりやすい部分です。
私も一度「舌ブラシ」を試したのですが、正直習慣化は難しく1回でやめてしまいました。
だからこそ、完璧を求めず、週1〜2回の“気づきケア”でOKだと思っています。
4.口周りの筋トレ(パタカラ体操)
- 「パ・タ・カ・ラ」と発声するだけの簡単な体操
- 飲み込む力・表情筋の活性化にも効果的
- 歯みがきついでにやるのがコツ
5.口腔内の保湿を意識する
- 乾燥は細菌繁殖の原因に
- 口腔ジェルや保湿スプレーを活用
- 加湿器・よく噛む食事・口呼吸の防止も有効
生活に取り入れやすい、おすすめアイテム
私は現在「パナソニックのドルツシリーズ」を愛用中。
手磨きよりも磨き残しが減り、歯ぐきの状態も改善されました。
リンク
また、舌みがきや保湿ジェルも、たまに使うだけでもOK。
生活の中に“気づいたときケア”として取り入れると長続きします。
まとめ:今からできることが、未来の健康につながる
口腔ケアは、自分の健康を守るための第一歩。
「口の中をきれいに保つ」だけで、誤嚥性肺炎を防ぎ、命を守る可能性があります。
難しく考えず、できることを習慣に。
未来の健康のために、今日から一歩を始めてみませんか?
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